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05家の仕様と技術  
 
擁壁  

盛土や切土など敷地に高低差がある場合に、土圧(土砂や敷地の上に載る建物の重さ)を支え、土地の高さの差を維持するように設計された構造物のことをいいます。

高さや幅、種類にもよりますが、擁壁は決して安いものではなく、予算にしっかりと組み込むことが大切です。土地から買う場合で擁壁工事の可能性がある場合は、土地の価格に擁壁の価格をあわせた総額で購入を検討する必要があります。

擁壁にはいろいろな種類がありますが、住宅で使われる一般的な擁壁は次の4種類です。

◆擁壁の種類

【練積み造】
・間知ブロック練積み造
コンクリート製のブロック(間知ブロック)を、コンクリートを用いて積んだ擁壁です。比較的地盤の良い斜面を押さえる構造で、高さ5メートル程度の擁壁まで可能です。

・間知石練積み造
30cm角程度に整形した石を、コンクリートを用いて積んだ擁壁です。

・自然石積み擁壁
石の種類や積み方により、野面積みや崩石積みと呼ばれています。コンクリートを用いて施工しない場合には、構造計算は難しく、安全を確認することができないため、法律上の擁壁とは認められません。

【鉄筋コンクリート造】
L型や逆L型などの形状をした鉄筋コンクリート造の片持梁式擁壁です。壁及び底版には、土圧を受けるために必要な鉄筋が配筋され、断面は重力式擁壁等よりも小さくてすみます。

【コンクリート造】
構造物(無筋コンクリート)の重さによって土圧を支える重力式擁壁です。基礎地盤が良好な場合で低い擁壁に使用されます。

【プレキャスト擁壁】
工場で擁壁を造り現場で据え付ける擁壁です。現場では設置作業のみとなるため、作業の省力化が出来ますが、複雑な形の擁壁や、特殊な地盤に設置する擁壁には向きません。

◆擁壁についての法律

法律で定められた規制地域などで擁壁を作る場合には、法令で定められた構造計算によって、擁壁の寸法や鉄筋の量を計算するか、もしくは行政が定めている基準によって作らなければなりません。

【宅地造成等規制法】
「宅地造成工事規制区域」 に指定された区域内で、高さ2メートル以上を超える切土、高さ1メートルを超える盛土の造成工事を行う場合は、あらかじめ都道府県知事の許可を受け、工事完了時には検査を受け、検査済証の交付を受けなければなりません。

その他、切土・盛土を合わせた面積が500平方メートルを超える宅地造成工事を行う場合も同様の手続きが必要です。このような造成地を購入する場合には、売主から検査済証のコピーを受け取り、擁壁の安全性を確認しましょう。

なお、宅地造成等規制法は1961年に制定されました。それ以前に造成された宅地では、現在の基準に合致していない擁壁がありますので注意が必要です。

【宅地造成工事規制区域外】
2メートル以上の擁壁を作る場合には申請が必要となります。



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