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07家が建つまでのキーワード  
 
分離発注  

通常言われている分離発注には、2つの意味があります。

ひとつは、設計と施工を分離するということ、つまり工務店の設計・施工やハウスメーカーではなく、建築家に設計を依頼し、工務店に施工を依頼すると言う意味で、建築家の家そのものを指します。

もうひとつの分離発注は、元請の施工会社に工事を一括して任せるのではなく、その下に属する大工や左官、電気業者、水道業者などの専門業者に、建て主が直接工事を依頼する方法を指します。

本コラムでは、最近注目されている後者の分離発注について、説明をいたします。

メリットばかりが大きくクローズアップされがちな分離発注ですが、この発注方式を取る際には一方のデメリットをしっかりと理解する必要があります。

◆メリット

・各業者が施主に直接見積を提出するため、それぞれの金額を明確に把握でき、各工事に対してコストを削減することが可能。

・施主と業者が直に話をすることで、お互いに顔が見えやすく、意思の疎通がしやすい。

◆デメリット

・各専門業者のスケジュールの調整や手配などの工程管理は、通常は元請の施工会社が行うが、分離発注の場合は、建て主自身が手順の把握や業者間の調整などを行なわなければならず、専門知識と手間を要する。

・住宅の保証は通常は元請の施工会社が行うが、分離発注の場合は専門業者と直接の契約を行うため、瑕疵が生じた際はどの業者の仕事によって発生したものなのか、責任の切り分けが難しい。

・建築家に分離発注全般についての管理を依頼すると、その分の手間賃が設計監理料に上乗せされる場合が多いが、同じ手間賃を払うのであれば、工程管理の専門家である元請施工会社でなく、分野違いの建築家に依頼する根拠はない。

・分離発注は融資が組みにくく、また各業者に対して着工時に支払う必要があるため、相当額の自己資金が必要。

上記のように、分離発注は工事の補償や工程管理、費用の支払いなど、施主の方がご自身で行なわれるのには非常に難しくリスクを伴う工事発注方法です。また、頻発するトラブルがコストや工期に跳ね返り、結局は工務店に頼んでおいたほうが安かった、というケースも少なくありません。

分離発注を行うためには、建て主がどんな手間もいとわない姿勢とそのための時間を作れること、自己責任の原則をしっかりと理解することが必要となり、軽々に手を出せる方法ではありません。



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